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2012年11月25日 (日)

偉大な教師、神さま

ヨナ 4章10-11節
 今回のイスラエル派遣での最終日、導かれてヨッパを訪れました。ヨッパの町の中心部には大きな魚として鯨の像がおいてありました。ここヨッパから地の果てのタルシシに向け、預言者ヨナが船で逃走した場所がこのヨッパだったのです。Jaffa
 
 ヨナは神から受けた「ニネベの町を悔い改めさせて救え」という命令を忌避しました。神様にとって次の人物を当てることも簡単だったでしょうが、ヨナを惜しまれました。それで暴風雨を起こしてヨナの船を沈まんばかりにし、くじでヨナを船から放り出させ、大魚に命じてヨナを飲み込ませました。そして大魚の腹の中でヨナを三日三晩養われました。
 理性では到底信じられない内容ですが、ヨナの話を他ならぬイエス・キリストご自身がお認めになっておられます(マタイ12:39-41、ルカ11:29-32)。神にとって不可能は何一つありません。
 さて悔い改めたヨナは、使命を果たすべくニネベに行きますが、頭では理解し分かってはいても、心と言うか内心ではまだ不承不承でした。人にとって「分かる」ということには二つの段階があります。「知的に理解する」段階と、「心から腹から分かる、得心する」という段階です。心から分かる、これは教えようとしても実際には至難の業です。しかし神はヨナを教えられ、心情の面でも教え諭されます。神は実に偉大な教師です。
 ニネベの町外れに陣取って「さてニネベの滅びはどうなるか?」と様子をうかがうヨナに、神は一本のとうごまを生えさせ、それでヨナの頭上を覆わせます。涼しい日陰に恵まれたヨナは喜ぶのですが、なんと次の日にはそのとうごまを神は枯れさせ、日よけを取ってしまいます。折から焼けつく熱風と強烈な日差しにさらされ、ヨナはあまりの暑さに死を願うようになります。
 そこで神はヨナに「あなたは、自分で骨折らず、育てもせず、一夜で生え、一夜で滅びたこのとうごまを惜しんでいる。まして、わたしは、この大きな町ニネベを惜しまないでいられようか。そこには、右も左もわきまえない十二万以上の人間と、数多くの家畜とがいるではないか。」(ヨナ4:10-11)と悔い改めた町をあわれむのが正しいことを教えられるのです。
 まさにぐーの音も出ない、人間の心まで変えられる偉大な指導をここに見るのです。神は天地万物を創造された、想像すらできないお方ですが、一人の人の心の奥の奥まで見られ、丁寧にそれを正しい方向に変えてくださるという、実に細やかな愛にあふれたお方なのです。Pray the Lord ! 

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