誠にあなたは神の子です
✝マタイ 14章33節 2017新改訳
舟の中にいた弟子たちは「まことに、あなたは神の子です」と言って、イエスを礼拝した。
これまでペテロの水上歩行はいろいろ語れて来ました。結局は歩けなかったペテロの弱さ、不信仰を責めるケースと、逆に少しでも水上を歩けた(イエスという神でなく)人間はペテロが唯一であると持ち上げたりするものです。今回私が示されたのは、ペテロの叫び声「主よ、助けてください」を聞かれたイエス様が即座に手を伸ばされ、ペテロを掴んで引き上げてくださったことです。つまり視点をイエス様に置いてみようということです。
ペテロは信仰に立って歩みでましたが、途中で波立つ強風にさらされ、それを見た途端に彼は現実に戻され、恐怖の余り沈みかけました。私たちもどんなに時に強く信仰に立ったとしても、ペテロとまったく同様に恐れおののくことはしばしばなのです。血肉のからだをもった弱い存在なのです。「自分は決してそのようになはならい」と誰が断言できるでしょうか。とするならば、ペテロは私たちの代表なのです。
そのような私たちが心から「主よ、助けてください」と叫ぶなら、神は決して耳をふさがず、そのあわれみの豊かさをもって必ず助けてくださるのです。いえ、「待っておられた」と言っても差しつかないかも知れません。私たちが自分の力で歩もうとすると、それは必ず困難の障壁にぶつかり、沈みかけます。しかし神に助けを求め、神の力によって引き上げられ、共に進むなら、舟に乗り込んだ二人のように風は止み、勝利を得るのです。このペテロの水上歩行は、どんなに私たちが神の力によって歩まなければならないか、そのことを端的に教えてくれているのです。
この結果、「まことにあなたは神の子です」とイエス様を拝する信仰告白を弟子たちはしてしまった。当時の感覚から言えば、これは人を崇めるわけで偶像崇拝です。明確に一線を超えてしまっているわけです。そのきっかけとなったのが、この水上歩行です。
それまでイエス様がされたのは、①教えること、②罪を赦し悪霊を追い出して癒やすこと、そして③弟子訓練でしたが、④として一線を超えての告白に必要な大奇跡がこれであったことは明白です。
皆さん、困難にあえぐ時、どうか「主よ、助けてください!」と叫びましょう。そして助けてくださった方に「まことにあなたは神の子です」と告白しましょう。自分の力で行おうとしたことを悔い改め、神に依り頼む、それが神のみ心です。
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