神の言葉の力
✝使徒 12章24節 2017新改訳
主のみことばは、ますます盛んになり、広まって行った。
聖書に「神のことばはますます盛んになり、広まっていった。✝使徒の働き 12章24節」と、ありますが、その直前までは、エルサレムで誕生したばかりの教会は風前の灯火でした。パリサイ派やサンヒドリンの議会という、これまでにも対立していた勢力はもとより、ヘロデ・アグリッパ一世というその時代の王からも、迫害を受けることになったのです。
この王はヨハネの兄のヤコブを殺しただけでなく、さらにペテロを捕らえてエルサレム教会を壊滅させようとしたのです。神の使いは使徒の代表ペテロは鎖に繋がれ、両脇にいた兵士だけでなく、二重の衛所と最後の鉄の門をも開かせて、ペテロを市中で解放しました。それは当時、異常な奇跡であったはずです。この後、これを企てたヘロデ王は、神に打たれて死にます。
王という最大の迫害者が潰えたエルサレム教会は、「神のことばがますます盛んになり」とありますので、メシア預言の確かさ、十字架と復活の成就という、キリストの救いが人々に広まり、祭司まで加わるほど、教会は大きく発展することになりました。
さて、神のことば、つまり福音は伝道の本質ですが、聞く人がいなくては語れません。イエス様が異邦人伝道されたレアなケースに、「スカルのサマリヤの女」があります。この時イエス様は、この女の過去を預言されました。おそらく本人にしか知らないはずの過去の事実だったのでしょう、女は直ちにイエス様が語られる福音のことばに耳を傾けたのです。
このように、サマリヤの女などの異邦人が福音を聞く者になるためには、しるしや不思議は大きな力を持ちます。しかしどんなに大きな癒やしや奇跡を起こしても、神のことばである福音が、聞く人に良い地として根付かなければ意味がありません。
最初に女の告白によってサマリヤの人々はイエス様の預言に引き寄せられたのですが、「さらに多くの人々が、イエスのことばによって信じた結果になりました。
彼らはその女に言った。「もう私たちは、あなたが話したことによって信じているのではありません。自分で聞いて、この方が本当に世の救い主だと分かったのです。」✝ヨハネ 4章39~42節と、サマリヤの人々がしるしや不思議にではなく<ことばによって信じた>こと、それがイエス様の伝道の究極的な目的でした。神のことばの力によって真に信じた者は、本当に幸せでした。
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